ペダル付き原付「モペット」は警察に捕まる可能性も!違反の検挙基準や法律を分かりやすく解説

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近年、街中でもよく目にするようになった”ペダル付き原動機付自転車「モペット」”ですが、警察によって検挙されるケースも増えています。

ペダル付きの原付と聞くと、「自転車と原付のいいとこ取り?」と勘違いされがちなモペットですが、決してそんな万能な乗り物ではありません。

最近では安価で入手できるようになってきたモペットですが、正しい知識を持たずに運転していると、道路交通法違反で切符を切られるだけでなく、最悪の場合、無保険で事故をして取り返しのつかない事態に発展してしまう可能性もあるのです

そんなモペットですが、購入を検討されている方の中には、

・とりあえず興味本位で乗ってみようかな…
・警察に捕まったら「法律を知らなかった」と説明したらいいか…

と安易に考えている方もおられるかもしれません。

そこで、この記事では、

法律を知らずにモペットに乗ればどういったことになるのか!?

という点について分かりやすく説明していきますので、モペットの購入を検討中の方や、購入したけど法律がよく分からないという方は参考にしてください^^

ペダル付き原動機付自転車「モペット」はその名の通り、モーターやエンジンなどの原動機が搭載された自転車になります。(ペダルを備えたバイクとも言えますね…)

「フル電動自転車」などと呼ばれることもあるモペットは近年に登場した乗り物と思っている人も多いようですが、実は昭和の時代から「バタバタ」と呼ばれるエンジン付きの車両が販売されており、古くから我々の身近に存在しておりました。

そんなモペットですが、最近では高性能にも関わらす安価な製品も数多く販売されており、小型で持ち運びが楽”という特徴から注目を集めており、自転車や原付バイクに代わる新たな移動モビリティとして、急速に普及しています。

なお、一見すると自転車にも見えるその特徴から、「モペットは自転車と原付の良いとこ取りなの?」「ペダルで漕げば自転車扱い?」と勘違いされることも多いモペットですが、

ペダルだけで進んでいても原動機付自転車に分類される※例外あり

ため、正しい知識を持って運転しなければ、取り返しのつかない事態に発展する可能性もあります。

※例外については後で説明します

それではここから、モペットと電動自転車の違いやモペットを運転する上での注意点などについてご説明していきます。

ペダル付き原付「モペット」と電動アシスト自転車との違い

上の項目で説明したとおり、モペットは

モーターなどの原動機が搭載された自転車

になります。

では、近年、急速に普及している電動アシスト自転車とは何が違うのでしょうか?

自転車に原動機が付いてるという点においては特徴が一致する両者ですが、その一番の違いは

人がペダルを漕がなくても進むかどうか

です!

電動アシスト自転車はモーターが人力をアシストする仕組みになっており、基本的に人がペダルを漕がなければ前に進みませんし、電気モーターがアシストするスピードの上限についても法律により24km/h上限と決められているのです。

これに対し、モペットはモーターの力だけでも進むことができ、基本的にスピード出力の上限はありません

なお、繰り返しにはなりますが、電動アシスト自転車があくまでも自転車であるのに対し、モペットは現在の法律においては原付車と同様に扱われており、運転免許の保有はもちろん、保安基準を満たさない車両は公道における走行が禁止されています。

 モペット電動アシスト自転車
種類原動機付自転車自転車
免許の有無公道走行には必要必要なし
特徴ペダルを漕がなくても
走る
ペダルを漕がないと
走らない
保安基準適合する必要ありなし

モペットはペダルだけで走っても原付に分類される!

モペットは一見すると自転車に見えますので、

モーター(エンジン)を切ってペダルを漕げば自転車になる?

と勘違いされる人も多いと思います。

ただ、モペットは下の運行パターン例のように、一部の例外を除いてすべて原付に分類されるので、注意が必要です。

【ケース①】原動機とペダルを併用しての走行⇒原付に該当
【ケース②】原動機だけで走行⇒原付に該当
【ケース③】ペダルだけで走行⇒原付に該当
【ケース④】走行中に原動機を切り、惰性で走行⇒原付に該当
【ケース⑤】停止状態以外では原動機が作動しないモペット⇒自転車に該当※

なお、ケース⑤の特殊ケースについては後で説明します。

モペットを公道で運転するには何が必要?

これまで説明してきた通り、モペットは原付に分類されます!

つまり、モペットを公道で運転するには、原動機付自転車と同様に、尾灯や制動灯などの保安基準を満たし、自賠責保険に加入する必要があるのです。

そして、もちろんですが、ナンバープレートの取得も必須となってきます。

なお、第一種原動機付自転車に分類されるモペットは

排気量50㏄未満、定格出力0.6キロワット未満

の車両となり、排気量50㏄以上、定格出力0.6キロワット以上の車体は原付ではなく自動二輪車(第二種原付)に該当しますので注意が必要です。

 

モペットで公道走行する条件

・総排気量50㏄以下、定格出力0.6キロワット以下であれば第一種原付となる
・保安基準を満たし、自賠責保険に加入する必要あり
・原付免許が必要、ヘルメットの着用義務あり
・ナンバープレートの表示義務あり
・歩道通行不可

モペットで警察に捕まる危険性

正しい知識を持たずにモペットを運転していると様々な法律違反で警察に捕まる可能性が出てきます。

これからは、モペットを運転しているとどんな法律違反で捕まる可能性があるのか?!という点について説明していこうと思います。

無保険(自賠責保険)で検挙される可能性

”モペットは原付に分類される”と説明しましたが、原付である以上、モペットを公道で走らせるためには、自賠責保険に加入する必要があります。

そもそも、自賠責保険は、自動車損害賠償保障法に基づいて加入が定められら保険であり、強制保険などとも呼ばれます。

ではなぜ自賠責保険の加入が必要かと言えば、そればズバリ、

事故の相手を救済するため

です!

あなたがもし事故に遭い、大けがをしたとして…事故の相手方が保険に加入していなかったらどうでしょうか?多額に上るあなたの治療費や賠償金をすぐさま立て替えることのできる人は多くないかもしれませんね…。

そんな時、自賠責保険に加入していたら、事故の相手方に代わり、3000万円を上限とした費用が立て替えられるので、あなたは泣き寝入りしなくて済むようになるのです。

(事故の相手が死亡してしまった場合には億単位の賠償金を請求される可能性もあるので、モペットを運転する際は任意保険(上乗せ保険)の加入をお勧めします。)

以上のように、法律で義務付けられた自賠責保険の加入ですが、もし無保険で運転し、警察に検挙された場合は下のような罰則が科せられます。

無保険の罰則や検挙基準

無保険でモペットを運転してしまった場合、自動車損害賠償保障法という自賠責保険の法律で罰せられることとなり、下のような罰則が科せられます。

違反点数:6点
罰則:1年以下の懲役、または50万円以下の罰金

なお、もしあなたが捕まった時に「モペットに自賠責保険加入が必要だとは知らなかった」と過失犯を主張したとしても、それは法の不知(当然知っておくべきことを知らなかった)と見なされ、通常通り検挙される可能性が高いと思います。

過失とは、例えば、「自賠責の更新を1週間忘れており、うっかり運転してしまった!!」というようなケースであり、こうした場合であれば場合によっては検挙を免れることができる可能性もあります。

無免許運転(赤切符)で検挙される可能性

最近ではモペットが原付であることを周知している販売メーカーも増えていますので、多くの方が”モペット=原付”ということをご存じだと思います。

ただ、勘違いされがちなのが、”ペダルの力だけで走っている場合”です。

モペットは電源を切り、ペダルだけでも進むことができるので、ペダルの力だけで走っていれば自転車と一緒でしょ?

と勘違いされがちですが、この場合でもモペットは原付と同じ扱いになります!

ですので、もしあなたが原付免許を持たず、知人のモペットを自転車のように乗っていた場合は無免許運転として警察に検挙されるということです。

無免許運転の罰則や検挙基準

原付の免許を持たず、モペットを運転してしまった場合、無免許運転として検挙され、いかのような罰則が科せられます。

違反点数:25点(免許取り消し(欠格期間2年)
罰則:3年以下の懲役または50万円以下の罰金

なお、警察に対して「モペットを運転すれば無免許運転になるとは知らなかった」と言い逃れしても、法の不知として判断され、ほとんどの場合は無免許運転として検挙されると思います。

また、無免許運転の場合は車両を提供した人物についても車両提供罪で検挙されるので、免許を持っていない相手に、無免許であることを知りながらモペットを貸すことも罪になります。

交通反則違反(青切符、白切符)で検挙される可能性

モペットは原付に分類されますので、原付と同様の道路交通法が適用されます。

つまり、通行区分は第一通行帯を走行する必要がありますし、交差点では二段階右折をする必要があります。

ではもしあなたが、モペットを自転車と勘違いし、歩道を走ってしまったらどうなるでしょうか?

当然、歩道通行違反(通行区分違反)として青切符を切られてしまいます。

点数:2点
反則金:6千円(原付の場合)

モペットはいかなる運行方法でも原付に分類されてしまいますが、原動機を止め、モペットを押して歩道を通行する行為については、歩行者と見なされますので、違反にはなりません。

なお、モペットを運行するにはヘルメットの着用が義務付けられているので、ノーヘルでモペットに乗った場合はヘルメット着用義務違反として検挙され、点数1点が加算されてしまいます。

道路運送車両法で検挙される可能性

(方向指示器)
第 63 条の2 原動機付自転車には、方向指示器を備えなければならない。 2 方向指示器は、原動機付自転車が右左折又は進路の変更をすることを他の交通に示す ことができ、かつ、その照射光線が他の交通を妨げないものとして、灯光の色、明るさ 等に関し告示で定める基準に適合するものでなければならない。 3 方向指示器は、その性能を損なわないように、かつ、取付位置、取付方法等に関し告 示で定める基準に適合するように取り付けられなければならない。 4 方向指示器を緊急制動表示灯として使用する場合にあつては、その間、当該方向指示 器については前2項の基準は適用しない。(出典:国土交通省サイトより)
 
とあるので、方向指示器を取り付けなければならないと読めるのですが、
 
(尾灯)
第 62 条の3 原動機付自転車(最高速度 20 キロメートル毎時未満のものを除く。第 62 条の4、第 63 条の2、第 65 条の2、第 65 条の3、第 66 条の2及び第 66 条の3におい て同じ。)の後面には、尾灯を備えなければならない。 2 尾灯は、夜間に原動機付自転車の後方にある他の交通に当該原動機付自転車の存在を 示すことができ、かつ、その照射光線が他の交通を妨げないものとして、灯光の色、明 るさ等に関し告示で定める基準に適合するものでなければならない。 3 尾灯は、その性能を損なわないように、かつ、取付位置、取付方法等に関し告示で定 める基準に適合するように取り付けられなければならない。(出典:国土交通省サイトより)

モペットで警察に捕まる人も増えているそうですが、その一番の原因が

モペットを購入し、運転する上で最も注意すべきことは、モペットは自転車ではなく原付きであるということです。※モーターの電源を切って乗る場合もです!

最近では販売側による注意喚起も進んでおりますし、ネット上でもモペットに関する多くの情報が掲載されているので、多くの人はこの事実を理解して乗っておられると思いますが、警察の友人に聞くと、モペットで検挙される人も後を絶たないそうです。

モペットを自転車と勘違いしている人の多くは「ペダルで進んでいるうちは自転車と同じでしょ?」僕もそうでしたが

では、仮にこのように勘違いされている方がモペットをネット購入し、そのまま自転車気分で公道を走ればどうなるでしょうか?

仮に、この方が原付きの免許を持っておらず、歩道を走った場合、

道路交通法違反(無免許運転、歩道通行)
道路運送車両法違反
自賠責法違反

などの犯罪が成立してしまいます。

モペットを自転車として乗るにはどうすればいい?!

吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。

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吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。

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